こんにちは、福岡のテニス専門店THE CLUBHOUSE(ザ・クラブハウス)です。
2024年3月よりOn(オン)のテニスシューズの取り扱いを開始しました。これまで販売して参りましたデイリーユース用の「THE ROGER」シリーズやランニング用の「Cloud」シリーズに加え、ついに競技用テニスシューズの取り扱い開始ということで、テニス専門店としては大変喜ばしく思います。
さて、早速ですが3月5日に発売となったOn(オン)のテニスシューズ第2弾「THE ROGER Clubhouse Pro」についてレビューをしていきたいと思います。
デザイン
今回の新作、THE ROGER Clubhosue ProのデザインはTHE ROGER Proに比べてボリューム感があり、タウンユースでも使えそうなストリート感のあるスタイルに仕上がっています。
すでに発売されているタウン用のテニスシューズTHE ROGER Clubhouseの競技用バージョンという位置づけですので、デザインも共通する部分がありますね。
サイドの補強の部分などは1990年にアンドレ・アガシが着用して世界的人気となったナイキのテニスシューズAir Tech Challenge 2を彷彿とさせます。こちらもテニス競技用だけでなくストリートでも人気のスニーカーです。Nike Air Tech Challenge2は当店のコレクションケースにも飾っておりますのでご興味ある方はご覧になってください。
どこかクラシックでポップな雰囲気があって、テニスコートに行くのが楽しくなりそうなシューズですね。
シューズの基本スペックをご紹介したいと思います。
基本スペック
重さ:370g(※当店にて26.0cmを計測)
ドロップ(つま先部分とかかと部分の高低差):12mm
対応サーフェス:オールコート
ドロップというのは聞きなれない方も多いかと思いますが、この数値によってそのシューズが「どれだけ前に傾いているか」がわかります。12mmはTHE ROGER Proの10mmよりも若干ドロップが大きく、やや前傾気味の姿勢になるということになります。より前に駆け出しやすいシューズということですね。
ドロップとは、つま先部とかかと部の高さの差のことです。たとえば、ドロップ7mmのシューズでは、かかと部が前足部より7mm高くなります。ドロップが低いシューズは足首にかかる負荷が大きくなるため、一般にミッドフット走法もしくはフォアフット走法のランナーに向いています。ドロップの高いシューズは、膝や腰にかかる負荷が大きくなるため、通常ヒールストライク走法のランナーに向いています。
ナイキなら「Air」、アシックスなら「GEL」など看板テクノロジーがありますが、On(オン)のテニスシューズはどのようなテクノロジーが搭載され、どのような特徴があるのでしょうか?
CloudTec®が初めて搭載されたテニスシューズ。
On(オン)の看板テクノロジーと言えば、CloudTec®。On(オン)のランニングシューズに搭載されていてブランドのアイコンともなっているあの穴ボコのソールです。
テニスシューズではTHE ROGER Proが以前から発売されていますが、実はこちらにはCloudTec®は搭載されていませんでした。「雲の上を走っているかのような」フワフワとした履き心地が特徴のCloudTec®、ランニングシューズには大変効果的ですが、トップアスリート向けのテニスシューズTHE ROGER Proでは地面とのダイレクトな接地感を優先してか、これまで採用されていませんでした。
今回のTHE ROGER Clubhosue Proは趣味としてテニスを楽しむクラブプレイヤー向けのテニスシューズですので、より快適で弾むような履き心地のCloudTec®が初めて採用されたようです。サイドから見るとわかりませんが、靴底を見るとこのようにしっかり、CloudTec®の特徴的な穴がありますね。デザインのアクセントとしてもなかなか格好良いです。
気になる履き心地は
すでにご購入いただいたお客様からは、
「軽い」「クッション性がある」「履きやすい」
というコメントが多く聞かれました。
重さ自体は特に軽量を売りにしているモデルではないのですが、履いた印象は軽快な印象。また、THE ROGER Proと比べても同一サイズで計測すると全く同じ重さだったにもかかわらず、多くの人がTHE ROGER Clubhouse Proの方が軽く感じるとおっしゃっています。
CloudTec®によるクッション性やドロップの大きさがそう感じさせるのかもしれません。
アッパー部分もTHE ROGER Proはガッチリホールドする感覚なのに対し、THE ROGER Clubhouse Proは通気性があり軽やかな履き心地と違いが鮮明です。より幅広い層のプレイヤーに好まれそうな履き心地と言えます。
あと、気になる方も多いと思われる足幅についてですが、THE ROGER Clubhouse Proは幅広シューズという感じではありませんが、細足の人にしか履けないような木型ではありません。割と足幅があってナイキや最近のアシックスはつらい、という方も是非トライしてみると良いと思います。
また、サイズ感については他のOn(オン)のスニーカーとは異なるため、注意が必要です。私個人はTHE ROGER SpinとCloud 5は26.5cmで履いていますが、このClubhosue Proは26.0cmでジャストでした。タウンシューズと競技用シューズに求めるフィッティングの違いもあるかもしれませんが、On(オン)のシューズはモデルによってサイズ感が異なるので、出来れば試し履きをされることをおススメいたします。お店になかなか行けない、という方は、遠慮なく当店にお電話やメールでご相談ください。
どんな人におすすめ?
On(オン)が想定しているユーザー層ですが、THE ROGER Proはより競技志向の強いユーザー、THE ROGER Clubhouse Proは週一回テニスクラブや公園でテニスを楽しむプレイヤーとのことです。
試合によく出る人やプレー時のダイレクト感を重視する方はTHE ROGER Proシリーズを、より快適にプレーしたい人はTHE ROGER Clubhouse Proを選ぶと良いかと思います。
もちろんTHE ROGER Clubhouse Proは正真正銘の競技用テニスシューズですので、テニスシューズとしてのパフォーマンス面はご安心ください。
適正サーフェスで言いますと、同じオールコート用と謡っていてもTHE ROGER Proはハードコートや屋内カーペットコートに適したアウトソールを採用しているのに対し、THE ROGER Clubhouse Proはよりオールマイティーに様々なサーフェスでプレーしやすいアウトソールを採用しています。どこかのサーフェスに特化していないので悪く言えば中途半端なアウトソールとも言えます。クレーコートでのグリップ力を重視する人はTHE ROGER Pro Clayをお勧めしますし、ハードコートやカーペットコートでしかプレーしないという人にはTHE ROGER Proのアウトソールが最適ではあります。
あとは、スタイル的にTHE ROGER Proはシンプルでミニマル、THE ROGER Clubhouse Proはストリート的でポップという違いがありますので、見た目で選ぶのも大いにアリだと思います。
様々なサーフェスでオールマイティーにプレーしやすく、コート外でも活躍しそうなのがこのTHE ROGER Clubhouse Proの魅力と言えます。
以上、On(オン)の新作テニスシューズTHE ROGER Clubhouse Proのレビューでした。
スコア
軽量性 | ★★☆ |
クッション性 | ★★★ |
快適性 | ★★★ |
通気性 | ★★☆ |
フィット感 | ★★☆ |
ダイレクト感 | ★★☆ |
安定性 | ★★☆ |
グリップ性 | ★★☆ |